⾼機能バイオ炭とは?

高機能バイオ炭とは?

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⾼機能バイオ炭とは

高機能バイオ炭は、バイオマスを炭化して生成されたバイオ炭に有用微生物を加えることで生成されます。バイオ炭は多孔質で、その孔には好気性細菌層や嫌気性細菌層といった有用微生物が生息し、有機物を効果的に分解します。この微生物による有機物の分解は土壌の病原菌を抑制し、農作物の病気の発生を防ぎ、作物を活性化させます。また、バクテリアはバイオ炭を分解できないため、通常分解過程で発生するCO2が地中に貯留されます。これが温室効果ガスの排出を削減し、環境保護に大きく貢献します。

高機能バイオ炭の効果・機能

化学肥料を使用せず有機転換を行う際、通常の堆肥を使用すると、土作りには3~5年程度の時間が必要です。高機能バイオ炭を使用した場合は、有用微生物が活発に有機物を分解し約1ヶ月で土作りが完了する事例も実証されています。また、高機能バイオ炭は、土壌改良や土壌からのCO2排出削減に寄与するだけでなく、水質改善にも効果を発揮します。

⾼機能バイオ炭(⼈⼯⼟壌)とは ⾼機能バイオ炭(⼈⼯⼟壌)とは

国は持続可能な未来を実現するため、脱炭素社会の実現を目指した取り組みを推進しており、農林水産省のアジェンダでは2030年までに農作物の収量を2割向上させる目標が掲げられています。高機能バイオ炭は、化学肥料から有機転換した場合でも迅速に収穫量を維持・向上させることが期待でき、さらに二酸化炭素を地中に固定することで地球温暖化防止にも貢献します。これらが、高機能バイオ炭を活用する大きなメリットです。

バイオ炭との比較

バイオ炭には養分が備わっていないため、化学肥料を併用する必要があります。その反面、高機能バイオ炭であれば、内部に生息する光合成細菌などの有用微生物が有機肥料を養分に有機物を分解します。化学肥料が無くても植物が肥料成分を吸収しやすく、施用場所ごとのムラが起きにくい点がバイオ炭よりも優れています。また、制限なく農地に施用できるため、バイオ炭よりも土壌になじみやすく、土壌改善、減農薬につながります。

高機能バイオ炭 事例紹介

事例紹介

高機能バイオ炭の実証実験と事例の一例をご紹介します。

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テーブルテスト(切り花)

テーブルテスト 切り花

左が水道水のみ。右が高機能バイオ炭入り。水道水のみの場合バクテリアが繁殖するが、一握りのバイオ炭を入れることで微生物がバクテリアを分解し2か月経っても切り花が腐りません。発生した分解酵素を植物が吸収することで、根や花、実の成長につながることが実証されました。

プランターテスト(トマト)

プランターテスト トマト

右端のプランターは水道水のみ。左側のプランターが高機能バイオ炭使用。水道水だけとシリカを使った高機能バイオ炭入りで、成長度合い・収穫量に明確な差が生まれました。

プランターテスト トマト

左が水道水のみ。右が高機能バイオ炭使用。収穫後の根の張り具合を比べてみると、高機能バイオ炭を使用した方が根元がしっかりして大きいことが分かります。

フィールドテスト(玉ねぎ)

テーブルテスト 玉ねぎ

淡路島 玉ねぎ農家さんの例

玉ねぎ農家さんでフィールドテストを実施したところ、
化学肥料と農薬を未使用でコストは今までの5分の1に抑えることができました。
また高機能バイオ炭を使用する前は、
病気が発生すると同じ貯蔵庫に保存された収穫物にも伝染していましたが、
保存時に発生する病気にも強くなり、収穫物が全滅することを防げるようになりました。

高機能バイオ炭の機能が
発揮される土壌

乾燥地の酸性土壌で養分レベルが低く、粘着度のやせた土地、または保水性の低い土地こそ、
高機能バイオ炭が効果を発揮します。

世界における土壌劣化の現状

世界における土壌劣化の現状 世界における土壌劣化の現状

出展:Global Soil Degradation. IAASTD-International Assessment of Agricultural Science and Technology for Development.(2008年)

中国、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシア、インドなどは上図のとおり土壌の劣化にありながら、世界上位の米の生産国です。そのため副産物として大量に廃棄されるもみ殻を高機能バイオ炭へと有効活用すれば、世界的なCO2排出の削減や食糧危機回避に繋がります。

海外と連携した取り組み

海外と連携した取り組み 海外と連携した取り組み

日本は2011年からJCMに関する協議を行ってきており、多くの国とJCMパートナー関係を構築しています。日本の優れた脱炭素技術などをパートナー国に提供し、パートナー国が実際に温室効果ガスの排出削減や吸収量を達成すると、技術提供した日本も脱炭素に貢献したものとしてカウントされるといったものです。

海外と連携した取り組み

JCMパートナー国であるインドネシアと農業技術革新で協定を結んでいます

土壌の劣化に加え人口増加と高度経済成長の真っ只中であるインドネシアは、食料不足や、大量の温室効果ガスを排出している問題に課題を抱えています。
2023年にインドネシア政府から視察団が来訪し、上記の問題を解決できる高機能バイオ炭に興味を持っていただきました。

海外と連携した取り組み2

弊社は2023年11月2日、国定農産・インドネシア商工会議所などとともに、農業分野の技術革新に関する包括連携協定を結びました。
これにより、弊社はインドネシアの環境への負荷低減や食料供給基盤の構築を技術的な支援をおこなっています。
実際にインドネシアに赴き、スカブミにある商工会顧問テグ氏の所有する広い農地で、高機能バイオ炭の実証を開始しています。

海外と連携した取り組み3
海外と連携した取り組み4

弊社では、このように土壌の劣化が進んだ土地へのバイオ炭の効果的な施用方法や、有用微生物の適切な管理技術についての研修を実施しています。具体的な技術やノウハウを学び、実際の農地で活用したいとお考えの方は、ぜひ研修プログラムの詳細を下記ページよりご覧ください。

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